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道しるべ
「日米基軸」からの脱却を
2024/11/20
「またトラ」への対応
トランプ米大統領の再現で、世界は一段と危うい次元に入った。米国から、私たちの暮らしと憲法9条を破砕するような要求が出されてくるだろう。「日米同盟基軸」の政治を今こそ見直すときだ。
メディアは、トランプ政権は「内向き」だから、アジア・太平洋の「秩序の真空」を防ぐために日本はひと肌ぬげなどと喧伝し始めたが、トランプの思うつぼだ。
GDP比3%要求
米国の戦略的な敵対国は中国である。バイデン政権から議会は超党派で対抗策を練り、日本はその尖兵に組み込まれてきた。中国を経済的にも軍事的にも消耗させるために「台湾有事」を煽る戦略はトランプ政権も何ら変わりない。
ウクライナ対応などの荷を軽くし、中国シフトを強めるだろう。一段と強引に、自国の損失を抑え日本の負担を強いるのである。
在日米軍駐留経費増額どころか「防衛費」のGDP比3%を求め、米国製武器の爆買いを強いるだろう。「有事」対応には少数の海兵隊は配備するが、自衛隊の戦闘能力強化とインフラの共同使用、兵站基地の全国展開を求めるだろう。
通常国会で成立した改定自衛隊法は、陸海空自衛隊の統合作戦司令部新設を決め、それに対応する米軍の司令部新設も両国間で確認された。米軍の指揮下で自衛隊が使われる準備が進行している。
トランプ政権は、関税を武器に米国製品購入を迫る。第一次トランプ時代に自動車関税で脅され、日本の農産物関税引き下げを余儀なくされた。日本は自動車資本のために農業を見殺しにした。その後大手自動車資本は生産拠点を北米などに移し予防策を講じたが、第二次トランプ政権の「ディール」では農業や中小企業が見殺しにされかねない。
地獄の道連れの先
更にここ数年、対中国を意識した「経済安保」法制が強化されてきた。米国は、先端産業・軍事関連産業の共同開発で技術が流出しないよう厳格な運用を求め、日本と中国との経済関係を一層狭めようとするだろう。
「日米同盟基軸」という地獄の道連れの先には、米国の代わりに日本の核武装も選択肢だという議論すら待ち構えている。現実的な打開策はただ一つ。立憲民主党も含めた「日米同盟基軸」翼賛体制を改め、中国との関係を改善することだ。中国との貿易関係が拡充すればトランプの脅しも効かなくなる。「台湾有事」などと煽られた防衛費増税も米国製武器の爆買いも防げる。
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トランプ米大統領の再現で、世界は一段と危うい次元に入った。米国から、私たちの暮らしと憲法9条を破砕するような要求が出されてくるだろう。「日米同盟基軸」の政治を今こそ見直すときだ。
メディアは、トランプ政権は「内向き」だから、アジア・太平洋の「秩序の真空」を防ぐために日本はひと肌ぬげなどと喧伝し始めたが、トランプの思うつぼだ。
GDP比3%要求
米国の戦略的な敵対国は中国である。バイデン政権から議会は超党派で対抗策を練り、日本はその尖兵に組み込まれてきた。中国を経済的にも軍事的にも消耗させるために「台湾有事」を煽る戦略はトランプ政権も何ら変わりない。
ウクライナ対応などの荷を軽くし、中国シフトを強めるだろう。一段と強引に、自国の損失を抑え日本の負担を強いるのである。
在日米軍駐留経費増額どころか「防衛費」のGDP比3%を求め、米国製武器の爆買いを強いるだろう。「有事」対応には少数の海兵隊は配備するが、自衛隊の戦闘能力強化とインフラの共同使用、兵站基地の全国展開を求めるだろう。
通常国会で成立した改定自衛隊法は、陸海空自衛隊の統合作戦司令部新設を決め、それに対応する米軍の司令部新設も両国間で確認された。米軍の指揮下で自衛隊が使われる準備が進行している。
トランプ政権は、関税を武器に米国製品購入を迫る。第一次トランプ時代に自動車関税で脅され、日本の農産物関税引き下げを余儀なくされた。日本は自動車資本のために農業を見殺しにした。その後大手自動車資本は生産拠点を北米などに移し予防策を講じたが、第二次トランプ政権の「ディール」では農業や中小企業が見殺しにされかねない。
地獄の道連れの先
更にここ数年、対中国を意識した「経済安保」法制が強化されてきた。米国は、先端産業・軍事関連産業の共同開発で技術が流出しないよう厳格な運用を求め、日本と中国との経済関係を一層狭めようとするだろう。
「日米同盟基軸」という地獄の道連れの先には、米国の代わりに日本の核武装も選択肢だという議論すら待ち構えている。現実的な打開策はただ一つ。立憲民主党も含めた「日米同盟基軸」翼賛体制を改め、中国との関係を改善することだ。中国との貿易関係が拡充すればトランプの脅しも効かなくなる。「台湾有事」などと煽られた防衛費増税も米国製武器の爆買いも防げる。