道しるべ

あらゆる女性差別の解消へ

2025/03/05
3月8日は国際女性デー

   
戦後80年の今年は、女性運動にとっても節目の年だ。1900年代初頭に欧米各地で起きた、平等を求める権利獲得運動を称えて、国連が「3月8日国際女性デー」を提唱して50年になる。

    国連は、1975年を「国際婦3 人3 年」、続く10年を「国連婦3人3 の10年」とし、あらゆる分野の女性差別の撤廃に向けて取り組むと宣言した。世界各地の女性が交流し、活動を高め合った運動は79年、国連で「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女性差別撤廃条約)」採択となった。 

   その名の通り、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他すべての分野で女性の性に基づく排除や制限、更に区別も差別にあたると定義する条約だ。各国は自国に残る差別的な制度を解消し、条約を批准した。 

日本の批准と抵抗 

     日本の批准は85年6月。批准から今年で40年。批准には父系主義から父母両系主義へ国籍法改正、高等学校の家庭科男女共修に法改正と、男女雇用平等法の制定が必要だった。 

     特に、男女雇用平等法は、働く女性たちの重要課題で、労働基準法3条に「性別」を入れること、募集・採用から定年・退職まですべての差別の禁止を求めた。 

     それはしかし、経営側からだけでなく、70年代から進められてきた「男女役割分業(男は仕事、女は妊娠、出産を機に家事・育児に専念)」を基に制度設計した税や社会保障を揺るがすことになるとして、政府側からの強い抵抗を受けた。 

      最終的に雇用平等法とは全く違う、勤労婦人福祉法改正による「雇用機会均等法」が成立。同時期に成立した国民年金三号被保険者制度、労働者派遣法とセットのように、男女差別だけでなく、女性労働者間にも分断と格差を広げた。 

多い私たちの課題 

     国際女性デー提唱から50年、女性差別撤廃条約批准から40年。日本における女性差別解消のための課題は多い。 

     今焦点の「年収の壁」は、あくまで家族単位の仕組みの中の話。女性も1人の人間として同等の権利を持つ労働者であり、生きる権利を持つ。高齢女性の貧困や、若年女性の性被害など、支援とともに自分を大事にして生きていける制度でなければならない。 

     そのために、立法府には女性が半数いて当然だ。女性差別撤廃条約の実効性を高めるための通報の道「選択議定書」の批准も急がれる。選択的夫婦別姓制度は、1人の人間を単位に考える一歩。今国会で成立させたい。