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党声明
参議院選挙結果を受けて

2025/07/22
新社会党がこの危機に果たす役割は高まった
 
 第27回参議院選挙は自公を過半数割れに追い込み、また新社会党が、かい正康の当選とともに目標とした「護憲の砦としての社民党の政党要件確保」のための比例区2%得票はぎりぎり達成することができた。全国の党員・支持者の皆さんのご奮闘に心からお礼を申し上げたい。

 護憲派後退の中で

 既成政党に逆風が吹き、護憲派が後退する中での薄氷の達成だった。新社会党、社民党、「護憲の砦」を守りたいという人々の力、そのいずれが欠けても達成できなかった。

 新社会党は、各地で奮闘した。かい正康への支持拡大はもちろん、各地での市民と野党の共闘構築・支持拡大に力を尽くした。若く、明るく、行動力にあふれた、かい候補も全力を尽くして闘った。

 かいが、水道事業民営化反対を共に闘った仲間である支持者からは、選挙結果を受けて「悔しいけれどやれることはすべてやった」と号泣しながらの電話があった。

    しかし、かいの得票は前回岡﨑彩子票を約6000票下回った。新社会党全体としての力量不足は厳しく総括しなければならない。

国民の分断が進む

 選挙結果は、自公を過半数割れに追い込みながら改憲派の3分の2議席を許し、護憲派総体は後退、国民の分断はより一層進んだと指摘せざるを得ない。

 昨年からの国会討論、選挙戦を通じて、各党の「点数取り合戦」とも評すべき「大衆の心に刺さる”とがった政策”を打ち出すか」に力点が置かれ、「自国の利益のみを追求する」「軍事には軍事で対抗する」国際社会の雰囲気が形成され、戦後社会の大きな曲がり角を迎える中で、将来ビジョンは語られなかった。その中で、国民民主党と参政党という「右派ポピュリズム」政党が大きく伸長し、保守党も議席を獲得した。立憲野党では、立憲民主は現有議席にとどまり、れいわは1議席増、共産党は7から3議席に後退した。

 今後、政界再編も想定される。立憲民主党には、軍備拡大反対、国民生活擁護、脱金権政治など立憲勢力の中軸としての役割を期待したい。

民主主義は危機に

 
富の一極集中、貧富格差を克服する社会ではなく、自分の目の前の利益にとらわれる社会が作られつつある。国民民主の「現役世代の手取りを増やす」との訴えへの支持は、将来への希望のなさが、国民に鬱積している現れと言える。参政党は、「外国人から日本人の利益を守る」と外国人排斥政策で支持を獲得した。欧米での移民排斥にも繋がる訴えだ。

 改憲・戦争準備・国民生活の破壊とともにこの国の民主主義そのものの危機を迎えている。次期衆院選は遠くない。この危機に際し、新社会党が果たすべき役割と存在意義はますます高まった。それに応える力をつけるために奮闘しあおう。

                           
2025年7月21日
 新社会党参議院選挙対策本部