今週の新社会

今すぐ廃炉に
東海第二原発

2025/09/03
老朽・日本一危険な東海第二原発は今すぐ廃炉!
とコールしながら東海村内をデモ行進=8月23日


老朽・日本一危険

東海村で600人
集会とデモ


       日本原子力発電の東海第二原発(茨城県東海村)を廃炉にしようと、「STOP!東海第二原発再稼働いばらき大集会」が8月23日、同村内で開かれ、約600名が参加した。実行委員会が主催した。稼働50年近い老朽原発は東日本大震災で津波被害を受けて以来停止しているが、日本原電は再稼働へ執念を燃やしている。 

       集会では、東海第二原発は日本一危険な原発、1日も早く廃炉にすべきの声が続いた。 主催者を代表して小川仙月さんは、「地域の安全全体を客観的に見るのは村長」と、東海第二の再稼働は必要と言明した山田修東海村長を批判、「山田村長は村民、県民を見ていない。見ているのは国のエネルギー基本計画だ」と糾弾し、「暴走は立ち止まる必要がある」と訴えた。 

      村上達也元東海村長は、「東海村は日立製作所の城下町。私は村長を4期続けたがみな接戦だった。山田村長は9月7日投票の村長選を意識して、東海第二原発再稼働容認を6月議会で表明した。安全など考えず補助金と日立にべったりの政策」と痛烈に批判した。 

     宮嶋謙かすみがうら市長、中島栄美浦村長も連帯挨拶した。

     運転差止訴訟団の大河陽子弁護士が講演、茨城県は地震災害で3~4万棟の家屋倒壊を想定しているのに、国は原発事故で屋内退避を前提にしていると指摘、避難経路の寸断などで住民は避難も屋内退避もできないことが想定されると述べた。 

      同原発差止訴訟水戸地裁判決(2021年3月)で、原告が勝利したのは「避難経路の不備」だった。現在、東京高裁で控訴審が闘われているが、原発から30㌔㍍圏内に96万人が居住する地域で避難経路を確保することは不可能に近い。 

      東海第二原発(110万Kw)は設計が古く、老朽化が進んでいる。そこに最新の設備機器をマッチングさせるが不具合の連続で、今年2月には中央制御室の火災を起こすなど14回の火災事故を繰り返し、運転員も半数近くが原発運転未経験者という事態。再稼働すれば、いつ大事故が起きてもおかしくない状況だ。 

      集会後、参加者は会場から東海駅まで1・6キロ メートルを「東海原発、今すぐ廃炉!」とコールしながらデモ行進した。