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鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」
「人質司法」の犯罪性(上) 第256回
2025/09/10
いったん逮捕されてしまったら、自供するまで釈放されない。自供すれば犯罪行為を認めたのだから、もう釈放されることはない。それでも、余りにも追及が厳しいので、逮捕された人は自白して楽になりたいと願う。
江戸時代のように、後ろ手に両手を縛って宙吊りにしたり、鞭で叩いたりの拷問は、さすがにいまはない。が、警官と検事が一体化して、甘言を弄ろうしたり、脅かしたり、自供するまで執拗に責め立てる。
警察と検察の捜査側とは、ちがう存在である裁判所は、もっと理知的、客観的と思われている。が、検事側の「罪証隠滅の恐れがある」とする勾留要求を、そのまま認めて釈放しない。
勾留中に腸内から出血して、弁護士が保釈請求しても、裁判所は釈放を許可しなかった。逮捕されてから7カ月後、ようやく「進行性胃がんの疑い」との診断が出て釈放した。が、逮捕から11カ月後に「被告」の汚名を着たまま死亡した。
「大川原化工機」事件。軍事転用可能な機械を輸出した、として、社長など2人の幹部とともに、「外為法違反」の疑いで逮捕、起訴された、相談役・相嶋静夫さん(当時72歳) の悲劇である。社長と元取締役は332日間も勾留されていた。が、捜査陣内から「捏造だった」との声が上がったほど、典型的な警察と検察によるデッチ上げだった。(第1回公判直前に起訴取り下げ)
相嶋さんの妻は、面会のたびに「保釈のためには嘘をつくしかない」と頼んだ。しかし、相嶋さんは虚偽の自供をしなかった。弁護士は病状を訴え、8回も保釈請求したが、認められなかった。
「死ぬか、しゃべる(うそでも罪を認める)かの選択を迫られ、父は死ぬことを選んだ」とは、相嶋さんの長男の言葉だ(「毎日新聞」8月26日)。真実は殺された。犯罪自体が架空の産物であり、捏造だった。
それによって、担当した刑事や検事は出世した。犯罪的だ。無実の罪でも自供する、などはあり得ない、と思うのが世間の常識だが、今までのほとんどの冤罪事件は、本人が「自白」している。
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江戸時代のように、後ろ手に両手を縛って宙吊りにしたり、鞭で叩いたりの拷問は、さすがにいまはない。が、警官と検事が一体化して、甘言を弄ろうしたり、脅かしたり、自供するまで執拗に責め立てる。
警察と検察の捜査側とは、ちがう存在である裁判所は、もっと理知的、客観的と思われている。が、検事側の「罪証隠滅の恐れがある」とする勾留要求を、そのまま認めて釈放しない。
勾留中に腸内から出血して、弁護士が保釈請求しても、裁判所は釈放を許可しなかった。逮捕されてから7カ月後、ようやく「進行性胃がんの疑い」との診断が出て釈放した。が、逮捕から11カ月後に「被告」の汚名を着たまま死亡した。
「大川原化工機」事件。軍事転用可能な機械を輸出した、として、社長など2人の幹部とともに、「外為法違反」の疑いで逮捕、起訴された、相談役・相嶋静夫さん(当時72歳) の悲劇である。社長と元取締役は332日間も勾留されていた。が、捜査陣内から「捏造だった」との声が上がったほど、典型的な警察と検察によるデッチ上げだった。(第1回公判直前に起訴取り下げ)
相嶋さんの妻は、面会のたびに「保釈のためには嘘をつくしかない」と頼んだ。しかし、相嶋さんは虚偽の自供をしなかった。弁護士は病状を訴え、8回も保釈請求したが、認められなかった。
「死ぬか、しゃべる(うそでも罪を認める)かの選択を迫られ、父は死ぬことを選んだ」とは、相嶋さんの長男の言葉だ(「毎日新聞」8月26日)。真実は殺された。犯罪自体が架空の産物であり、捏造だった。
それによって、担当した刑事や検事は出世した。犯罪的だ。無実の罪でも自供する、などはあり得ない、と思うのが世間の常識だが、今までのほとんどの冤罪事件は、本人が「自白」している。