今週の新社会

平和をあきらめず

2025/11/12
「平和はあきらめない人によってつくられる」と訴える前田佳子さん=11月3日、国会正門前の憲法集会

9条改悪の危機

11・3国会正門前集会

2300人が反撃へ決意

    
自民・維新の高市連立政権による急速な軍事費増大と相まって、明文改憲の動きが強まっている。そうした平和の危機にストップをかけようと、憲法公布79周年の11月3日、国会正門前をはじめ京都、大阪など全国各地で憲法集会が開かれた。

    「人権守れ!憲法改悪許さない!」のコールが響く中、国会正門前に集まった2300人を前に、戦争させない1000人委員会の染裕之さんがあいさつ。 

      染さんは国民が物価高で苦しんでいる中で政治空白をつくり、高市早苗政権を生んだ自民・維新を批判し、政権のこれまでにない危険性を指摘し、憲法の理念のもとに世界の恒久平和の実現に向けて努力を続けていこうと呼びかけた。 

      社民党、共産党、立憲民主党の各代表が連帯挨拶し、「沖縄の風」のメッセージが紹介された。 

      スピーチでは、ジャーナリストの伊藤千尋さんと平和を求め軍拡を許さない女たちの会の和田靜香さん(前田佳子共同代表が代読)が訴えた。 

       伊藤さんは憲法9条によって、戦後私たちはよその国に行って人を殺したことはない、殺されたこともないと指摘。さらに国内外に広がり、現在93ある「九条の碑」に触れ、やられたらやり返せと戦争が起こっているが、九条の碑は憲法9条を広めよう、目に見えるようにしようという運動だと話して、平和憲法の価値とそれを拡げることが世界を平和にすると訴えた。 

        前田さんは、岸田政権が安保三文書を作った時、軍拡は生活を押しつぶすと女たちの会を結成したこと、「平和はあきらめない人によってつくられる」と前置きし、ライターの和田さんのメッセージを代読した。 

       和田さんは、「最近投稿したエッセーで、フェミニストで中高年女性シングルの私が〝初の女性首相〟を喜べないわけ」は、「男性稼ぎ主モデルを土台とし、女性には結婚がセーフティネットとなるような日本の社会構造」を変えようとしないからと指摘した。 

      平和は誰ひとり生活苦や不安を感じさせないことから始まる。戦争の不安をあおり、外国人の存在が不安となるような社会を変えていこう。