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鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」
冤罪解決と「再審法改正」 第269回
2025/12/17
一旦、逮捕されたら、自供するまで釈放しない。まるで蜘蛛の糸に絡め取られた蝶々の運命。「人質司法」とは冤罪を作り出す権力の暴力装置のことである。
大川原化工機事件は、中国に輸出した噴霧器が兵器に変わりうる疑いで、社長、取締役、相談役が逮捕、長期勾留。相談役は、進行性の悪性腫瘍が悪化しても釈放されずに、8度にわたる保釈請求も却下されて死亡した。まるで地獄の取り調べだ。まして、でっち上げ事件だから犯罪的だ。
裁判制度でいまの最大の課題は、「再審法改正」である。袴田事件は、事件発生以来、なんと58年ぶりに無罪判決が出されて、ようやく解決した。しかし一旦逮捕され、そのまま無実を回復できないまま、他界した人たちは少なくない。
たとえば、今年3月に誤ご嚥え ん性肺炎で亡くなった狭山事件の石川一雄さんは、3度の再審請求も認められず、名誉回復できなかった。第4次再審請求は、妻の早智子さんが受け持ったが、再審がいつ始まるのか、77歳。無罪判決まで、生き抜く決意だ。
これまで、再審請求中に亡くなった人としては、死刑囚だった、三鷹事件の竹内景助さん、息子さんが再審請求中だが、無念の死亡。名張ぶどう酒事件の奥西勝さんは、第9次の再審請求中に死去。大崎事件の原口アヤ子さんはもう100歳に近い、病床で再審開始を待っている。
冤罪は証拠の「捏造」によって形成される。しかし、再審請求は「開かずの扉」と言われている。裁判所で再審決定がなされても、検察側が抗告して決定を潰す。あるいは、その前に証拠を隠蔽する。その不正義を阻むためには、再審法を改正するしかない。与野党一致して、国会が司法の正義のために、力を発揮してほしい。
今、831の自治体が、再審法改正の意見書を採択している。ところが、法務省は、国会で決める前に、「法制審議会」で改正反対の案を決定しようとしている。
裁判を民主的なものにするためには、「証拠の全面開示」と「検事の抗告禁止」。いのちを救うため、この運動をひろげるしかない。
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大川原化工機事件は、中国に輸出した噴霧器が兵器に変わりうる疑いで、社長、取締役、相談役が逮捕、長期勾留。相談役は、進行性の悪性腫瘍が悪化しても釈放されずに、8度にわたる保釈請求も却下されて死亡した。まるで地獄の取り調べだ。まして、でっち上げ事件だから犯罪的だ。
裁判制度でいまの最大の課題は、「再審法改正」である。袴田事件は、事件発生以来、なんと58年ぶりに無罪判決が出されて、ようやく解決した。しかし一旦逮捕され、そのまま無実を回復できないまま、他界した人たちは少なくない。
たとえば、今年3月に誤ご嚥え ん性肺炎で亡くなった狭山事件の石川一雄さんは、3度の再審請求も認められず、名誉回復できなかった。第4次再審請求は、妻の早智子さんが受け持ったが、再審がいつ始まるのか、77歳。無罪判決まで、生き抜く決意だ。
これまで、再審請求中に亡くなった人としては、死刑囚だった、三鷹事件の竹内景助さん、息子さんが再審請求中だが、無念の死亡。名張ぶどう酒事件の奥西勝さんは、第9次の再審請求中に死去。大崎事件の原口アヤ子さんはもう100歳に近い、病床で再審開始を待っている。
冤罪は証拠の「捏造」によって形成される。しかし、再審請求は「開かずの扉」と言われている。裁判所で再審決定がなされても、検察側が抗告して決定を潰す。あるいは、その前に証拠を隠蔽する。その不正義を阻むためには、再審法を改正するしかない。与野党一致して、国会が司法の正義のために、力を発揮してほしい。
今、831の自治体が、再審法改正の意見書を採択している。ところが、法務省は、国会で決める前に、「法制審議会」で改正反対の案を決定しようとしている。
裁判を民主的なものにするためには、「証拠の全面開示」と「検事の抗告禁止」。いのちを救うため、この運動をひろげるしかない。