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鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」
裁かれる検察官 第156回
2023/07/26
まだ日時は決定されていない。が、袴田事件のやり直し裁判(再審)は、やがてはじまる。
検察側は7月10日の東京高裁再審決定にたいして、特別抗告はできなかった。と、腹いせというべきか、公判では有罪を主張する、と言い張っている。
容疑は放火と一家4人殺害、有罪ならいま日本の死刑制度では求刑は死刑だ。だから、これからはじまる公判でも、担当検事は冒頭陳述で、平然と「死刑」と大きな声で、求刑することになる。
とすると、すでに東京高裁判決では「犯行時に着ていた衣類5点」は偽造の疑い、それも捜査陣の偽造とされているのだから、証拠品が「でっちあげ」なのに、白昼公然と、でっちあげ証拠に依拠して死刑を求刑する、というとんでもない殺人行為になる。
検察官たちはこの裁判で「死刑」を求刑したにしろ、結局は、有罪にはならず、無罪になるのだから罪にはならない、と考えているのかもしれない。なんと無責任なんだ。
袴田巌さんはもう87歳。まだお元気そうだが、お元気なうちに「死刑囚」の呪縛から解放し、晴れて「無罪」の解放感を味わせてあげたらどうか。
そして、もしも精神的な余裕があるなら、「先輩検事たちは、不明にして偽造証拠に目がくらんでいました。その過ちを深くお詫び致します」とキッパリ謝罪したらどうか。
一人の人間を誤認逮捕し、死刑を宣告させ、過ちに気づきながらも三十数年も獄舎に閉じ込め、死の恐怖を与えつづけた。袴田さんは残念ながら精神的ダメージを受け、いまなお現実から乖離する状態にいる。その責任は警察、検事にある。
姉のひで子さん(90歳)は、「これまで57年もたたかってきたのだから、(無罪判決まで)2、3年長くなってもどうってことはない」と余裕を示している。なん度かお会いしたが、偉大な女性だ。
これからの裁判は、警察ばかりか、検事も裁かれる裁判だ。一人の人間の尊厳と誇りを踏み潰して、いまなお責任を取ろうとしない司法。それは民主主義の巨大な欠陥だ。
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検察側は7月10日の東京高裁再審決定にたいして、特別抗告はできなかった。と、腹いせというべきか、公判では有罪を主張する、と言い張っている。
容疑は放火と一家4人殺害、有罪ならいま日本の死刑制度では求刑は死刑だ。だから、これからはじまる公判でも、担当検事は冒頭陳述で、平然と「死刑」と大きな声で、求刑することになる。
とすると、すでに東京高裁判決では「犯行時に着ていた衣類5点」は偽造の疑い、それも捜査陣の偽造とされているのだから、証拠品が「でっちあげ」なのに、白昼公然と、でっちあげ証拠に依拠して死刑を求刑する、というとんでもない殺人行為になる。
検察官たちはこの裁判で「死刑」を求刑したにしろ、結局は、有罪にはならず、無罪になるのだから罪にはならない、と考えているのかもしれない。なんと無責任なんだ。
袴田巌さんはもう87歳。まだお元気そうだが、お元気なうちに「死刑囚」の呪縛から解放し、晴れて「無罪」の解放感を味わせてあげたらどうか。
そして、もしも精神的な余裕があるなら、「先輩検事たちは、不明にして偽造証拠に目がくらんでいました。その過ちを深くお詫び致します」とキッパリ謝罪したらどうか。
一人の人間を誤認逮捕し、死刑を宣告させ、過ちに気づきながらも三十数年も獄舎に閉じ込め、死の恐怖を与えつづけた。袴田さんは残念ながら精神的ダメージを受け、いまなお現実から乖離する状態にいる。その責任は警察、検事にある。
姉のひで子さん(90歳)は、「これまで57年もたたかってきたのだから、(無罪判決まで)2、3年長くなってもどうってことはない」と余裕を示している。なん度かお会いしたが、偉大な女性だ。
これからの裁判は、警察ばかりか、検事も裁かれる裁判だ。一人の人間の尊厳と誇りを踏み潰して、いまなお責任を取ろうとしない司法。それは民主主義の巨大な欠陥だ。