今週の新社会

裏金解明を放置
予算通過を強行

2024/03/13
「女性の声で政治を変えよう!」と訴える=3月2日、東京・新宿駅前


政権交代求め国会前緊急行動やフェミアクション


    自民党の裏金問題の解明を放置したまま与党は3月2日、24 年度予算案を審議不十分な中で衆議院を通過させた。合わせて所得税法や地方税法など予算関連法案が衆院通過。共産党は予算組替え動議を提出、立憲民主党は小野寺五典予算委員長の解任決議案、鈴木俊一財務相不信任決議案を提出して対抗した。

    予算案は参院に送られたことで今年度中の成立が確定した。しかし、毎日新聞の2月世論調査で支持率14%、不支持率82%の政権の提出した予算案が衆院を通過したことに市民から異議申し立てが続いている。 

    予算案の採決強行で緊迫した3月1日夜、「#さよなら自民党政治 裏金議員の説明責任を問う国会前緊急行動」が国会正門前で開かれた。主催はジェンダー平等や気候危機などの社会課題解決を訴える30代の市民有志が中心のグループ「WEW A N T O U RFUTURE」。 

    立憲野党議員や多くの市民が集まり、「裏金つくる政治家いらない」「裏金議員は真実を語れ」と声を上げた。 翌2日には東京・新宿駅前で、市民連合の女性メンバーを中心に、「女性の声で政治を変えよう」を合言葉にできた「フェミブリッジ」が第3弾となるフェミブリッジ・アクションを行った。立憲民主、共産、社民、れいわの女性議員も参加した。 

    大河原雅子衆院議員(立憲民主)は、「さよならマッチョ政治、さよならカルト政治。いまこそ政治を変える。そのためには国会で多数を取る。それには市民の力添えが必要」と訴えた。 

    吉良佳子参院議員(共産党)は「裏金問題はさておき予算だけは通す」ご都合主義政権を批判。「自民党は組織的犯罪集団と明らかになった」のが裏金問題と指摘、「政権の正統性が疑われている」と政権交代の緊急性を訴えた。 

     福島瑞穂参院議員(社民党)は「軍事予算8兆円。なんで簡単に通すのか」「政治ががたがたで政治とカネの問題が説明できないのに」と、予算の衆院通過強行姿勢を批判。さらに「政治とカネの問題で明らかになったのは、自民党が大企業と富裕層のために政治をやってきたこと」と、自民党政権の反国民性を糾弾した。 

     約300人の参加者が声をそろえて、「自民党政治やめろ!政権交代!」と訴えた。