鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」

カネまみれの世襲政治  第184回

2024/03/06
  この世を得体の知れないモノが蠢いている。それを感じさせられて気分が悪い。日本の政治を支配しているのは「自由民主」と「公明」という名の政党だが、すでに「自由・民主・公明」などは、退散して抜け殻になってしまった集団だ。金権、買収、不正、歪曲で一杯だ。

  宗教団体(旧統一協会)から選挙での推薦状をもらっていた盛山文部科学大臣。「憲法改悪」まで言及した「確認書」にサインまでしながら、醜いウソ答弁ばかり。その汚れた手で裁判所へ、宗教団体の「解散命令」請求書にサインまでしていた。この腹黒い政治家の名前は「正仁」。 

  と、悪口をいいたくなるほど、国会議員に当選するためなら、なり振り構わない二重人格。彼が所属する自民党は、ロッキード事件やリクルート事件など、カネが政治を動かす「企業献金」に縛られる政治はもうやめよう、と決め、その代わりに「政党助成金」制度をつくった。 

  ところが、いまは両手に政治献金と政党助成金を握っている。政治献金、カネ集めのパーティー券販売。さらに、年間159億円にも達する政党交付金(我々の税金だ)。 

  そして、内閣官房費機密費(9660万円)を使い放題。松野博一前官房長官が退任する直前、4660万円を自分が管理する金庫にちゃっかり納入していた。 

  二階俊博・元自民党幹事長は、パーティー券の裏金で、20年から22年の3年間に3500万円分も書籍を購入したという。それらは、自分の記事が掲載された雑誌「月刊日本」3千部のほか、「月刊公論」2千部、大下英治氏の書籍を1万2千3百部。大仲吉一氏7千部など、自分について書かれた書籍だが、もしも選挙民に無料配布していたなら、贈答品で買収に価する。  

  いまや、内閣不支持率82%、自民党支持率16%。(毎日新聞、2月19日)。自公政権は墜落寸前。子孫のためだけの世襲政治と乱脈極まる長期政権の末路だ。 

  大企業優遇、非正規労働者いじめ、危険原発の推進。財界(経団連)支配の悪政を許してきたのは、残念ながら、われわれ選挙民なのだ。