鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」

「本土」の沖縄化・本番  第144回

2023/04/26
  大江健三郎さんが他界した。「さようなら原発」運動に積極的に参加していただいていたので、打撃は大きい。

  沖縄への自衛隊配備が急ピッチになって、『沖縄ノート』を読み返した。刊行は「復帰前」だ  ・・・続きを読む

原子炉 足許の虚無   第143回

2023/04/19
  大江健三郎さんと坂本龍一さん。この国際的な知識人は、「さようなら原発運動」の呼びかけ人でもあり、反原発運動にとっての重要人物だった。そのおふたりが踵を接するように、相前後して他界した。予想はしてい  ・・・続きを読む

大江さんの伝言   第142回

2023/04/12
      裁判官の判決決定に至るプロセスにおいて、検察側から提示された証拠が、もっとも重要な判断の根拠になる。

    しかし、その証拠が捜査  ・・・続きを読む

青白い閃光の毒物テルル    第141回

2023/04/05
     「福島原発事故4日後の15日、飯舘村では朝の雨が雪になった。その雪に黒い物が混じって降ってきた。金属の焼けるような臭いがして、周りの空気が赤錆色に見え、肌がピリ  ・・・続きを読む

抵抗は労働者の権利だ  第140回

2023/03/22
  ストライキ発生件数は、年間30件前後。日本の労働運動の現況である。1974年は五千件だった。かつて春闘時には街角に赤旗が翻っていた。労働者の権利の主張は、民主主義の基盤だ。労働者と使用者は対等であ  ・・・続きを読む

横車と頬被りと泥靴  第139回

2023/03/15
  短命に終った菅義偉前首相の、あたかも悪意の発作のような日本学術会議への干渉だった。会員候補6人にたいする任命拒否、この暴政から2年半になる。首相が岸田文雄に代わっていよいよ攻撃が強まっている。
  ・・・続きを読む

腐敗する政権と司法  第138回

2023/03/08
  3月13日。東京高裁で袴田事件の判決がだされる。もはや「再審開始決定」以外の判決はありえない。司法の名誉がかかっているはずだ。

  袴田事件は、清水市(現静岡市)の味噌工場の専務宅で発生した  ・・・続きを読む