鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」

核のゴミの行方(上)  第205回

2024/08/14
  青森県の宮下宗一郎知事は、新潟県の東京電力柏崎刈羽原発に溜まっている、核の猛毒ゴミ(使用済み核燃料)の「中間貯蔵」を引き受ける、と発表した。 

  これは他県の原発ゴミもカネと引き換えに受け  ・・・続きを読む

いま問う国鉄民営化(下)  第204回

2024/08/07
  国鉄の分割・民営化から37年経って、亡霊のように出現した元国鉄運転士村山良三さんの『JR冥界ドキュメント』を、前回この欄で紹介したが、自殺者を150人も発生させた「世紀の労組大弾圧」を、一回だけの  ・・・続きを読む

いま問う国鉄民営化  第203回

2024/07/24
  公共性。最近、影が薄くなった。鉄道、水道、郵便もそうだが、住民の生活をささえていた、地味な思想だった。誰もがその恩恵を受けられた。社会的な存在の意味は大きく、その仕事に従事する人たちは、プライドを  ・・・続きを読む

さよなら!志賀原発集会  第202回

2024/07/17
  大地震のあと、能登半島にはまだ行っていない。6カ月たってもまだ倒壊した住宅が片付いていない惨状を、テレビなどでみて、地震の影響の深刻さと救援と復興が遅れている状況にたじろぐ。 

  原発はた  ・・・続きを読む

虚妄の核燃料サイクル(下)  第201回

2024/07/10
  15兆1千億円。日本の年間国家予算の10数%。これがひとつの工場の経費だとしたら、「なんの工場か」と驚く、と思う。青森県六ヶ所村に建設された核燃料サイクルの総経費だ。 

  しかも、建設から  ・・・続きを読む

虚妄の核燃料サイクル(中)  第200回

2024/07/03
  六ヶ所村は本州最北端、青森県の太平洋岸・三沢市から北へ、32㌔にわたって伸びる寒村だった。この広大な起伏に乏しい村を、一大コンビナート地帯にしようとしたのは、経済企画庁だった。通産省の外郭団体「工  ・・・続きを読む

虚妄の核燃料サイクル(上)  第199回

2024/06/26
  6月中旬、佐賀県玄海原発敷地内で、使用済み核燃料(核のごみ)最終処分場を建設するための、調査がはじまった。これまでは北海道の寿都町と神恵内村での調査があったが、原発敷地内では初めてだ。 

   ・・・続きを読む